在宅という働き方に憧れる人は多いですよね。
確かに、一見良い事ばかりに思えるかもしれません。
好きな時間に起き、好きな時間に仕事をして、好きな時間に遊び、好きな時間に寝る。
わずらわしい通勤もない。
在宅で仕事をしてお金が稼げるなら最高!
そうお考えの方も多いはず。
しかし、当然ながら良いことばかりではありません。
在宅の仕事ならではの難しさというのも多く存在します。
その難しさを克服できるかは、努力というよりも、
そもそも在宅という働き方が向いているのか向いていないのか?
といったその人の持つ性質に関わってきます。
というわけで、10年以上在宅で仕事をしてきた僕が思う、在宅での仕事に向いている人・向いていない人の性質について書いていきます!
在宅で仕事をすることの難しさ
多くの方が抱くであろう、前述した「在宅という働き方のメリット」については実際間違ってはいません。
時間的にはかなり自由ですので。
在宅で仕事をすることのメリット・デメリットについては、以下の記事を参考にしてみてください。

こちらの記事でも書いた通り、とにかく時間的には圧倒的に自由。
一口に『在宅での仕事』と言ってもいろいろな仕事がありますが、どんな仕事内容であろうと、外で働くことに比べれば時間的自由度の高さでは絶対に負けません。
その代わり、越えなければいけない大きなハードルがあります。
それは、
時間的に自由すぎるため、厳しい自己管理が必要
というもの。
メリットであるはずの自由さが、逆にネックになってしまう場合もあるわけです。
自由とは、まさに諸刃の剣。
いつ起きてもいいということは、いつまででも寝ていられるということ。
いつ仕事を始めてもいいということは、仕事を始めることがないまま一日終わってしまってもいいということ。
そんなことを繰り返していると、なかなか仕事が進まず、売り上げが上がらなかったり納期までに終わらなかったりして在宅での仕事が破綻してしまいます。
外に働きに出ている場合であれば、上司や同僚や部下たちの目もある為、ダラダラはしていられません。
嫌でもやらなければいけないし、そもそも周囲がガシガシと仕事をしていれば、その空気に影響されて自然とやる気が出てきたりもするもの。
しかし、在宅ワーカーにはこれが無いのです。
やる気は自分で出さないといけないし、「どんな仕事をするか」や「今日どこまで終わらせるか」などは、すべて自分で決めて、誰の監視もない中できっちりと守っていかなければなりません。
10年以上在宅で仕事をしている僕ですが、この自己管理の難しさには今も苦しめられています。
やる気や集中力の無さから2日間くらいまともに仕事が進まず、激しい自己嫌悪に陥ってメンタルがやられそうになる、なんてこともしょっちゅう。
そんな時に、傷を舐め合える同僚もいない。
家で一人で仕事をしているのだから。
これがまた辛いんですよね。。。
人間、何かしらの形での監視がない状況となると、どうしても楽な方へ楽な方へと逃げがち。
これはもう、本能と言ってしまっていいでしょう。
この本能に逆らい続け、「自分で自分を監視しコントロールする」という困難な命題を日々クリアし続けることで、ようやく在宅での仕事が成立します。
在宅の仕事に向いている人
最重要なのは「自己管理ができること」
ここまでの内容で大体お分かりかと思われますが、、、
当然、【自分に厳しくできる】・【強い意志を持って事に当たる】という自己管理がしっかりできるということが、在宅で仕事をする上で最も重要な要素。
誰に何を言われるでもない状況だろうと、「ここまでの仕事は今日までに必ず終える!」と自分で決めたのなら、何が何でも終わらせる。
楽しそうな誘いがあろうが、眠かろうが、多少体調が悪かろうが、一度自分が決めたことについては妥協しない。
最低限、これができないと話になりません。
そもそもこれらは、外で働く人ならば普通に求められること。
楽しそうな飲み会の誘いがあろうと、上司や部下が頑張っている中で仕事をほっぽり出して参加することなどできませんよね?
物理的に拘束されているわけではないですが、論理的な拘束を受けている状態です。
在宅ワーカーの場合は、こうした論理的な拘束がなかろうとも、自分の意志で自分を拘束する必要があります。
・・・まあ、これは理想論ですけどね。
実際、毎日毎日ここまで厳しくしていては体も精神も持ちません。
適度に抜くことも大事。
しかし、一週間あったとしたら、5日くらいは完璧にその日の目標を達成できるくらいの厳しさは必要です。
それができないと、まともな休日というものを作れず四六時中ダラダラと仕事をする羽目になるし、最悪の場合は在宅という働き方が破綻してしまいますから。
自己解決能力の高さも必要
在宅で仕事をするということは、基本的に家で一人で孤独に作業をするということ。
何か困ったことやわからないことがあっても、すべて自己解決していかなければなりません。
今の時代、自己解決に必須なのは以下の2点。
■効率的なググリ方
■精度の高い答えが返ってくる掲示板やフォーラム
この2点についてはしっかり抑えつつ、何かあっても自分一人で解決できないとまずいです。
何かあるとすぐに人に聞いてしまうタイプや、問題にぶつかった時に途方に暮れてしまうタイプの人には、在宅ワークは厳しいでしょう。
オールマイティであればなお可
在宅で働く場合、その多くが『自営』か『業務委託』となります。
その場合、本業以外にも「できれば自分でやった方がいい」という作業が発生します。
例えば、
■営業
■報酬の交渉
■税務
■細々とした事務処理
・・・など。
多くの場合、こうした専門外の作業も付随します。
外注に出せる作業もありますが、それをすると当然費用がかかるわけで。
できれば自分でやった方がよいですよね。
自分でやればやるほど経費としてかかる費用が浮き、利益が出るのですから。
在宅の仕事に向いていない人
こちらは、基本的に上記の「在宅に向いている人」の逆パターンが、ほとんどそのまま当てはまる形となります。
「自己管理ができない」「自己解決が苦手」という場合は、在宅で仕事をこなしていくのはかなり難しいと言わざるを得ません。
その他、在宅に向いていない人のパターンとしては、
接客業など、不特定多数の人とコミュニケーションを取ることが好きな人
の場合は在宅での仕事が辛くなってくると思われます。
僕の周りでも、「よく家で仕事なんかできるね」という人がいます。
その人は、日々いろいろな人と会って話すのが好きで、人と会わずに仕事をするなんて考えられない、とおっしゃっていました。
アパレルや飲食での接客や、営業としていろいろな場所を飛び回るのが好きだという方には、家に籠っての仕事は向かないでしょう。
そもそもそういう方の場合、最初から在宅での仕事など考えないでしょうし・・・
自分が在宅での仕事に向いているか向いていないかのテスト
自分が在宅で仕事をするための適性があるのか。
つまり、自己管理能力がどの程度あるのか。
これを計るために、こんな方法はいかがでしょうか?
例えば、
■どんなに疲れていようが、毎日必ずジョギングをする
■どんなに時間がなかろうが、毎日必ず30分以上半身浴をする
■どんなにやる気がしなかろうが、毎日必ず1,000文字以上のブログを書く
・・・などなど、何でもいいので、「自分にとって、3か月毎日継続するのが難しそうなこと」を目標に設定し、実際に3か月間実践してみる。
そして3か月後、どの程度目標を達成できたかをチェックする。
3か月ならば90日なので、このうち何日達成できたか?というように。
この方法で、自分の自己管理能力をある程度計ることが可能だと考えています。
僕の感覚では、80%以上の達成度ならば自己管理能力は高めだという印象。
3か月(90日)の実践の場合なら、72日以上達成でクリアです。
もちろん、実践期間を長く設けるほど、自己管理能力の高さ判定の精度は上がっていきます。
実践期間を3か月ではなく半年に設定して、それでも80%以上クリアできたのなら、在宅での仕事も卒なくこなしていけるでしょう。
最後に
在宅で仕事をするというのは、普通に仕事をするのとではまた少し違ってきます。
「自由で良さそうだなぁ」くらいのふわっとした感覚でなんとなく始めると、すぐに詰んでしまうので注意が必要。
自分に適性があるのか、しっかり継続できるのか。
自分の性質と真剣に向き合い、在宅での仕事に向いているのかいないのか、しっかりとその答えを出してから在宅ワークを検討していただければと思います。