僕は元々、自家用車はいらない派でした。
特に車が好きなわけでもないし、駐車場代や保険料やガソリン代などの維持費もバカにならないので。
しかし、30歳で子供ができた時に、初めて自家用車を持ったんです。
「小さい子供がいると、車があった方が助かる」という実にごもっともな妻の意見を尊重した結果でした。
それから10年超。
一度の買い替えをはさみつつ、自家用車を保有し続けてきたのですが・・・
しかしふと、「本当に必要か・・・?」と悩みだしました。
あれば確かに便利なのですが、無きゃ無いでなんとかなるんじゃないか?と。
なので、一度ここで整理してみることにしました!
自家用車を持つことでどんなメリット・デメリットがあるのか。
本当に我が家に車が必要なのか。
・・・について。
備忘録的に記事として残しつつ、同じような悩みを抱えた方の一助になれば幸いです。
考スケの環境
まずは、僕の住む環境や生活スタイルについて。
ここを明示しておかないと、自家用車が必要かどうかの判断ができないと思うので。
僕が生活しているのは、千葉県の中でもそこそこの都市部。
JRの駅まで徒歩で10分ちょいだし、徒歩10分圏内に複合ショッピングモールがあるため買い物にも困りません。
コンビニも、徒歩30秒のところにあります。
そして、仕事で車を使うわけでもないです。
あるとしても、年に1~2回程度。
この程度の回数ならば、その時だけタクシーを使えばいいだけ。
子供は2人で、小5の息子と小1の娘。
ともに習い事はしていますが、どちらも徒歩5分以内の場所なので車で送迎する必要もなし。
・・・と、ここまで書きながらもう既に思ってしまいました。
「車・・・不要じゃない?」と。。。
これだけ見ると、自家用車など僕にとってはただのただの金食い虫ですが・・・
巷で言われている自家用車のメリット
まずは、自家用車を持つことのメリットについて、周囲の人に聞いてみたりネットで調べたりしてみました。
その結果、大体以下の5つくらいにまとめられるかなと。
①夫婦の会話が増えた
夫婦どちらかが月~金でみっちり仕事をしていたり共働きだったりすると、夫婦でゆっくり話す時間を作るのが難しいもの。
土日は家に一緒にいたとしても、「それぞれやることがある」&「ついまったりしがち」な自宅という空間において、自然と二人でゆっくり喋る時間が生まれる、なんてことはあまりありません。
夫婦生活が長ければ長いほど、そういう時間は生まれにくくなります。
しかし車という空間は、会話が生まれる最高の環境。
会話するのに丁度よい距離に常に相手がいて、会話以外は特にすることがないですよね。
車載テレビやラジオに没頭することもあるでしょうが、テレビやラジオの内容から会話が生まれることだってありますし。
かといって、夫婦で会話の時間を作るためにわざわざレンタカーを借りるというのもしっくりきません。
そう考えると、これは自家用車を持つ一つのメリットと考えてOKでしょう。
②行動範囲が広くなった(気軽に遠出できるようになった)
電車やバスでの移動に比べ、車の方が遥かに移動の自由度が高いのは言うまでもありません。
自宅近くの駐車場にある車に乗り込み、カーナビに目的地を入力し、あとはそれに従って運転するだけで目的地に到着します。
待ち時間や乗り継ぎ、座れるかどうか、といった電車やバスならではの危惧材料など気にする必要は一切ありません。
こんな便利な乗り物が家にあれば、自然と行動範囲も広がり、気軽に遠出もできるようになるでしょう。
レンタカーやカーシェアリングやタクシーでは、ふと思い立ったその日に車で遠出、というのが難しい場合が結構ありますから。
また、「そこまでして行くのも・・・」とつい億劫になって遠出をやめてしまうこともあるはず。
何らかの手続きが一つ発生するだけでも、意外に面倒くさいもの。
そういった面倒さがなくサクっと自由にどこへでも行けるというのは便利なものです。
③買い物が楽になる
女性の場合、徒歩での買い物だとあまり大量に買い込めないことが多いですよね。
迂闊に米5kgなんて買ってしまうと、徒歩10分くらいの距離でもかなり辛いとのこと。
これは、妻もよく言っています。
こういう時、車があれば重さを気にすることなく思う存分に買い物が可能。
「これじゃ重いから・・・2回に分けて買い物に行くしかないかな・・・」なんて悩みから解放されます。
あとは、急に雨が降ってきても気にする必要がありません。
④車内や外観をカスタマイズできる(汚れても気にしなくていい)
当然ながら、レンタカーやカーシェアリングの車ではカスタマイズができず、渡された状態のまま乗るしかありません。
しかし自家用車ならば、何をどういじくろうが自由。
やりたければ、サザエさん一家のペイントで車の外観を埋め尽くすことだって可能です。
やる人がいるかどうかは別として。。。
とにかく、法の範囲内ならばなんでもやり放題。
自分好みの仕様にすることができます。
あとは、子供がいると食べこぼしなどの汚れが気になったりもしますが、自家用車ならばそれほど気にすることはありません。
レンタカーやカーシェアリングの場合とは違い、あとでどうとでもなりますし。
⑤緊急時にすぐに移動できる
最大のメリットはこれかもしれませんね。
子供が急病の時。
災害時。
誰かから急ぎの助けを求められた時。
急に自分が行きたい場所ができた時。
「今すぐに移動して目的地に到着する必要がある」という場合に、自家用車は最強です。
我が家の場合はこのメリットに当てはまるか
巷で言われている上記メリットについて、我が家の場合に当てはまるかどうか考えてみました。
ちなみに、それぞれ当てはまるかどうかを書いた後ろに、当てはまり度を100点満点中何点かで表していこうと思います。
①夫婦の会話が増えた ⇒ まあまあ当てはまる(60/100)
僕は在宅での自営業。
そして妻は専業主婦。
よって、四六時中一緒にいるため、普通の夫婦よりは会話は多いと思います。
しかし、一緒に居すぎるからこそ軽い会話や冗談めいた話が多くなり、会話の種類に偏りがあるのも事実。
そして、子供たちが学校から帰ってくれば話の中心は子供たち。
ということで、夫婦でわりと真剣なテーマで話をするのは車の中や外食中がメインになってきます。
そういう貴重な時間を創出できるツールという点で、在宅自営業の僕にも自家用車はそこそこメリットがあるのかなと。
②行動範囲が広くなった ⇒ 微妙(30/100)
全く当てはまらないわけではないですが、僕にとってはそこまでバシっとはこないです。
これは、僕がパニック障害持ちゆえ遠出がちょっと大変だったりする、という事情があるからなのですが。
妻も、一人で遠出するタイプではありません。
ですがこの項目は、多くの人にとって100点満点で当てはまるのではないでしょうか。
思い立ったらすぐに乗れる車があれば、自ずと行動範囲は広がるものなので。
何せこんな僕でも、ふと気が向いた時に車じゃないと不便な大型アウトレットにフラリと家族で遊びに行ったり、なんてこともあるので、全く当てはまらないわけでもありません。
なので30点という微妙な点数で落ち着きました。
③買い物が楽になる ⇒ まあまあ当てはまる(60/100)
僕にはほぼ当てはまりませんが、妻が思いっきり該当します。
どうしても車じゃないときつい買い物も結構あるようなので。
「我が家として考えた場合」なので、足して2で割った+αで、当てはまり度は60点くらいが妥当かなと。
④車内や外観をカスタマイズできる ⇒ ほぼ当てはまらない(20/100)
僕はほとんど車に興味がないので、特にカスタマイズをしたいと思いません。
車購入から6年以上経ちますが、内装も外観も購入時のまま。
妻の方が車好きなのですが、カスタマイズまでするほどではありません。
乗る車種にこだわる程度。
ただ、子供たちの食べこぼしに気を遣わなくていいのは助かります。
汚れても、時間のある時に掃除すればいいのですから。
その点だけ考慮して20点。
⑤緊急時にすぐに移動できる ⇒ 当てはまる(100/100)
これは文句のつけようなし!
いざ車での移動が必要になった時に、なんの躊躇も気兼ねもなくササっと車に乗り込んで移動できるというのは本当に魅力的です。
自家用車を持つ最大のデメリットは『維持費』
以上のことから、自家用車を持つことにはそれなりのメリットがあることはわかりました。
しかし、そのメリットを打ち消してしまうほど強烈なデメリットとなってくるのが『維持費』。
これがとにかく高い・・・
■ガソリン代
■駐車場代
■車検代
■保険料
■自動車税
■修理費
■必要機材費
車の維持費と言えば大体こんなところ。
細かく挙げ出せばもっとあるかもしれないですが、スタンダードなのはこれくらいでしょう。
それぞれの項目を細かく見ていきつつ、我が家の場合で算出してみようと思います。
ガソリン代
車の維持費として一番に挙がるのがこのガソリン代。
なにしろ、ガソリンがなければ車は走らないのですから。
運転の仕方や道を選ぶことで多少の節約はできるものの、基本的に毎月同じくらいの費用がかかってきます。
我が家は、比較的車には乗らない方。
なので、給油は月に一度程度。
大体8,000円くらいですね。
よって、【月額8,000円】とします。
駐車場代
自家用車を持ったら、ほとんどの場合において必ず駐車場も借りなければいけません。
駐車場無しでは、車を買うこと自体できないこともありますから。
なので、これも毎月かかってくるはずせない費用。
我が家の駐車場代は、【月額13,000円】。
車検代
普通車の場合、新車なら3年後、以降は2年ごとに必ず車検を受けなければなりません。
これがまた高い・・・
2年に一度の試練です。
車検代は、車の状態やどこで車検を受けるかによってピンキリ。
場合によっては、同じ車種&同じ年数の車でも倍くらい料金が違ったりもします。
総じて、正規ディーラーに車検を出すと高くなりがち。
その分サービスも手厚いですが。(車を取りに来てくれたり)
我が家の車は去年、オートバックスで車検に出したのですが、その料金は約92,000円でした。
2年に一度なので24で割ると、約3,800円。
なので、車検代を月額に直すと【月額3,800円】。
ただ、車検代というのは段々と高くなっていくもの。
次回の車検代から算出すると、月額はもうちょい上がるでしょう。
保険料
車に乗る以上、自賠責保険への加入は義務となります。
その他、もう少しいろいろと保険をかけたい場合は、任意保険に加入することでさらに保険料が上がります。
僕は保険にはノータッチなのでどういった加入の仕方をしているのかわかりませんが、今妻に聞いたら、かかっている費用は【月額4,200円】ほどとのこと。
うん、思っていたより安かったです。
しかも調べたら、この料金内で、子供たちが自転車で相手にケガをさせてしまった時などの補償もあるらしい。
なかなかやるな損保ジャパン!
自動車税
自家用車を持っていると、必ず毎年一度やってくる不幸の手紙・・・もとい自動車税の納付書。
5月の頭くらいに届き、5月末までに支払えという国からの脅迫・・・もとい通知がきます。
自動車税は車の総排気量によって変わってきますがが、ウチの車の場合は45,000円。
年に一度なので、12で割ると【月額3,750円】。
月額でみるとかわいい金額ですが、年一でいきなりこの金額を「一括で支払え」と脅される5月は、ただただ憂鬱でしかないわけで・・・
修理費
何年も車を使用していると、どうしても修理しなくてはいけない場面に遭遇します。
自然劣化や自損によって。
我が家の場合、まずは妻が二度ほどやらかしました。
人を巻き込まなかったのが不幸中の幸いですが、スーパーへ買い出しに行った時に「ガリガリッ」と石の円柱にこすってしまい、後部ドアが無残なことに。。。
一度目は軽症で10万円。
二度目は派手にやり40万円。(この時はドア交換)
特に二度目の時は、僕は本当にヘコみました。
ええ、そりゃもう車のヘコみ以上に。
40万円って・・・
しかし落ち込んだ態度を妻に見せると、妻は余計に罪の意識を感じるでしょうから、僕は努めて明るく振る舞うようにしました。
そう、もちろん僕のポイントアップ大作戦実施中です。
惜しみない好感カモン!!
あとは、自然劣化なのか誰かのいたずらなのか、ある日車に乗ろうとしたら後部のバンパーがはずれかけていたことも・・・
申し訳ないですが、この修理費がいくらだったのか全く覚えていないんですよね。。。
相場からいって、5万円くらいでしょうか?
ということで、今の車に乗るようになってから6年ちょいで、かかった修理費は55万円。
6年なので72で割ると、大体【月額7,600円】となります。
多かれ少なかれ、車に乗る以上ある程度の修理費はかかるものと思っておいた方がよいです。
必要機材費
この字面だと「何のことやら?」となるかもしれませんね。
簡単に言うと、『ドライブレコーダー』や『チャイルドシート』など、現代の法律や交通事情を考えると装備が必須だろうというものにかかる費用のことです。
これは、人によってかかる費用がバラバラ。
どこまでを必要機材として捉えるかは価値観によって分かれるので。
「別にドライブレコーダーなんていらない」という人もいらっしゃるでしょう。
逆に、「前だけでなく、後ろにもドラレコは付けるべき!」という方もいらっしゃるはず。
で、例によって我が家の場合で計算してみると、諸々含めて10万円くらいだったと思います。
これまた例によって6年(72か月)で割ってみると、【月額1,400円】程度。
こだわる人ならば、もっとかかるでしょう。
車本体の費用も維持費と見るべき
さて、上記項目にて『我が家の場合での月々のコスト』について算出してみました。
その合計は・・・
41,750円
・・・という結果に!
これは、あまり車を使わないウチの場合での月額の維持費です。
なかなかに驚異的な数字ですね。
家族で毎月小旅行ができてしまう金額。
そして、ここに車両本体の料金も加えるべきでしょう。
6年前に僕が買った車は、中古で450万円くらいした車。
そこそこ頑張ってみました。
僕は車に無頓着ですが、妻が車好きだったのでその要望に応えた形です。
まあこの頃は、仕事の方が上手くいきかけていたことで、ちょっと調子に乗っていたというのもあります。
実際、車購入からしばらくして見事良い時期に突入!
・・・が、長くは続かず、今も続く苦しい状況へと追い込まれるわけですが・・・
まあそれはいいとして。
この450万円した車に、10年乗ると仮定します。
すると、年ベースに直したら年45万円。
月ベースに直せば、【月額37,500円】。
これまたなかなかの金額ですね。
先ほど算出した維持費と合わせると、月々で・・・・・・
79,250円
・・・という金額が、我が家の自家用車の維持費としてかかっていることに!!
自分で算出しておきながら、改めてびっくり。
こんなにかかっていたとは・・・
こんな計算、今までしたことがなかったので・・・
まあ、車は下取りに出せば多少還元されるし、10年以上乗ればこの数字も変わってくるので、あくまで参考程度ではあるのですが、ここまで細かく出した数値なのでそう大きくはズレないはず。
軽自動車にすればかなり維持費を落とせますが、、
「煽られやすい」
「いざ事故に遭った時のダメージを受けやすい」
などのデメリットがあるため、単純に維持費だけで比較して乗り換えるというのも勇気がいります。
[関連記事]■ 軽自動車はなぜ煽られる危険が高いのか? その理由と煽られない為の対策法
お金だけで見れば確かに必要ないが・・・
車を所有していなかったら、我が家の場合は月に8万円弱も浮いていた。
この記事を書くために細かく算出してみた結果、こんなことが分かりました。
必要に応じてレンタカーやカーシェアリングやタクシーを使いまくっても、月に8万円遣うことはまずありえないでしょう。
そう考えると、お金の面を重視するならばデメリットの圧勝。
買い物環境もバッチリで、電車やバスといった交通網も整っている場所に住んでいる今の僕らの状況を考えると、自家用車はただの金食い虫に思えます。
この結果を受け、本気で車の処分を考えました。
どう考えてもいらないだろう、と。
さて、どうしようか。
長考しました。
家族にも意見を聞きながら、自分の思うところも鑑みつつ、あらゆる角度からじっくり考えてみました。
こうして、丸一日ほど考えた結果・・・・・・
【やっぱり、自家用車は必要!】
これが、僕の出した答えでした。
僕は車が大して好きではありません。
そして我が家では乗る機会もそこまで多くないです。
そのくせ金食い虫。
だったら不要だろう!
一旦はそう考えました。
しかし、自家用車を持っているからこその【かけがえのないもの】もあります。
まずは、前述したメリットたち。
妻の買い物だったり、車という空間ならではの会話の機会を増やせることだったり、どんな時でも思い立った時にすぐに車を使えることだったり。
ですが、こんなことはメリットのごく一部。
僕の中で一番大きいのは、『思い出』。
ブログ記事を読んでいるだけなのに鼻が曲がりそうになるほどクサいことを言っていますが、これは本当に大事なことだと思っています。
ずっと同じ車で、子供たちが楽しそうに車内ではしゃぎ、妻も変わらず隣りに座っている。
常に同じこの空間を提供してくれる、これが自家用車の良さではないでしょうか。
この情緒は、レンタカーやカーシェアリングでは味わえないと思います。
お金に換算できない、プライスレスな価値。
それこそが、自家用車を持つ最大のメリットなのかなと。
最後に
「思い出というプライスレスな価値があるため、自家用車は必要」
こういう結論を出しましたが、これはあくまで僕の価値観で出した結論。
上記で掲載した維持費などを見て、「こんなにかかるなら不要だ」と判断するのもまた正しい選択だと思います。
どこに重きを置くかは人それぞれ自由なのですから。
僕だって、本当に経済的に苦しくなれば車を売って生活費の足しにするでしょう。
ただ今は、まだ自家用車のメリットを享受していたいと思ったから、出来る限り保有し続けることにしました。
皆様も、自分に自家用車が必要かどうか迷った場合、上記のように思いつく限りのメリットを挙げていき、それに自分がどれくらい当てはまっているかを算出してみてください。
そして、維持費についても具体的に算出し、メリットと見比べてみてどちらが勝っているかを戦わせて、自家用車を持つか持たないかの判断をしてみると良いのではないでしょうか。