【家は持ち家(購入)にすべきか賃貸にすべきか?】
これは、家に関する永遠のテーマであり、今後も議論され続けるであろうテーマ。
この問いについては、各個人がそれぞれの答えを持っていると思います。
そして、どの答えも正解なのか間違いなのかは誰にもわかりません。
答えは、その人が人生を終える時になって初めてわかるものなのですから。
最終的に、「家を買ってよかったなぁ」と思えればその人にとっては持ち家が正解だった、思えなければ持ち家は間違いだった、といったように。
とはいえそれでは記事が広がらないので、現時点での僕個人の答えを提示させていただくと、、、
タイトル通り『賃貸一択』だと思っています。
以下に、その理由について書いていきます。
なお、現金一括購入の場合は除きます。
家を購入する場合、ほとんどが住宅ローンを組むことになるので、「持ち家=住宅ローンで購入」という前提で話を進めさせていただきますね。
家を現金一括で購入できるのならばそれが最強なので、議論の余地はないので。。。
持ち家のメリット
一生賃貸でいこうと思っている僕でも、持ち家ならではのメリットはもちろん心得ています。
■月々の支払いが安くなりやすい
■社会的信用度が上がる
■家を自由に改装できる
■住宅ローンを払い終われば資産となる
なるほど、どれも魅力的なものばかり。
持ち家派の方が多いのも頷けます。
特に、住宅ローンの支払いが終われば資産となってくれるという部分が大きいですよね。
賃貸は、毎月掛け捨てで払っているようなものなので。
しかし、これらのメリットがあることは重々承知していても、やはり賃貸派であることは変わりません。
それは、持ち家に潜む数々のリスクを背負い込む覚悟が僕にはないから。
持ち家に潜む様々なリスク
経済的リスク
まず、これが最も大きいですね。
たしかに、賃貸に比べて持ち家の方が月々の支払いが低くなることがほとんどなので、経済的メリットがあります。
しかし、突然給料が下がったり、やっていた事業が上手く回らなくなり収入が下がったりといった場合でも、月々の住宅ローン支払いは変わりません。
銀行は、こちらの都合など考えてはくれないのですから。
何があろうと住宅ローンを払わなければいけないし、払えないのならば最悪家を手放さなければなりません。
ですが賃貸ならば、収入が落ちたのなら賃料の安いところへ引っ越せばいいだけ。
いきなり生活レベルを下げるのは大変だし引っ越し代もかかってしまうので、そう簡単な話ではないですが、持ち家に比べればフットワークが軽いことは間違いありません。
持ち家の場合は、売却するにしても賃貸に出すにしてもかなり時間も費用もかかってしまうもの。
その上、売却によって数千万単位のマイナスを被ったり、賃貸に出しても全然借り手がつかなかったり、やむなく家賃を下げてなんとか借り手がついてもローンの額以下の賃料となって真綿で首を絞められるようにジワジワとマイナスが積み重なっていく、なんてこともありえます。
売却益が出たり、ローン額以上で賃貸に出せることもあるでしょうが、可能性としてはあまり高くはないのかなと。
そんなに簡単に『売却益』や『賃貸に出しての利回り』が得られるのならば、誰も彼もが不動産投資に手を出し成功しているはず。
ですが実際は、不動産投資はかなりハイリスクであり、簡単に利益を得ることはできません。
なので当然、素人が自分の持ち家で利益を出すことも難しいのです。
30年や35年でローンを組み、この間一度も収入的にピンチになることなく乗り切れるのならばいいですが、少しでも経済的バランスを崩すと、たちまち経済的な危機に陥る可能性が出てきてしまいます。
賃貸とは違って、引き際が難しいので。
なお、「死んだらローンを払わずして家が手に入る」ということをメリットに挙げる人もいますが、自分が早死することをメリットの一つとして加えるのにはどこか違和感があるので除外します。
隣人リスク
この問題も珍しくはないですよね。
世の中にはいろいろな人がいます。
逆に平気で物音を立てる人。
集合住宅におけるルールを守らない人。
あまりスジの良くない輩のような人。
些細な理由から嫌がらせを繰り返してくる人。
近所にどんな人が住んでいるか、またはどんな人が引っ越してくるかなどは運任せであり、全く予想できないのです。
隣人は選べない。
これも相当なリスクでしょう。
どんなに問題ある人が隣に住んでいようと、家を購入してしまった以上は簡単に移動できません。
ひたすら耐え続けるしかないのです。
災害リスク/建築リスク
遭遇する可能性の低いリスクではありますが、いざ遭遇するととんでもないダメージを受けるのが『災害リスク』と『建築リスク』。
どちらも文字通りなので特に説明は不要でしょうが、、、
災害リスクは、災害によって家に住めなくなったり土地の価格が急落してしまったりすること。
建築リスクは、違法建築などの問題が発覚して家に住めなくなること。
どちらも、ある程度補償される場合もありますが、一切マイナスにならないような完全補償をしてくれることはまずないでしょう。
仮に経済的なマイナスを受けなくても、精神的ダメージを受けたり、無駄な時間・労力をかける必要が出てきてしまいます。
賃貸のように、「問題があったのなら、ただ引っ越せばいいだけ」という単純な解決はできません。
環境リスク
人口の減少によって商店街が無くなったり、その逆で人口が増えすぎて様々な問題が発生したり、という環境リスクに対しても、持ち家の場合は対処しづらいですよね。
人口増加による問題は、今ならば武蔵小杉が有名でしょう。
武蔵小杉は、住みたい街ランキングの常連。
しかし、実際に住んでみたら住みづらい街ランキングのトップに輝いたのもまた武蔵小杉。
ある時から急激にタワマンを作り始め、今ではかなりの数のタワマンが乱立。
これによって一気に人口が増え、駅から近いマンションに住んでいるにも関わらず改札まで辿り着くのに数十分かかってしまう模様。
そして、その後に待ち受ける通勤ラッシュの過酷さもかなりのもの。
・・・なんていう事態に陥っているらしいです。
不名誉なランキングで1位になってしまったこともあり、今後はマンション価値の下落リスクも潜んでいますよね。
その他、放射線の強い場所、いわゆるホットスポットと呼ばれる場所が関東各地で報告されています。
持ち家の場合、こういった予期せぬ環境リスクの発生にも怯えなければいけません。
賃貸の最大の問題は『老後リスク』
このように、賃貸ならば上記のリスクのほとんどに対して柔軟に対応できます。
月々の支払いが割高になることを除けば、多くの面で賃貸に分があるように思えます。
では、賃貸の弱点としてよく挙げられる『老後リスク』の面ではどうか?
賃貸の老後リスクとは、
「仕事を辞めてからの老後も頑張って家賃を払い続けられるの?」
「歳をとっても家を貸してもらえるの?」
というもの。
確かに、70歳・80歳になっても賃貸で家賃を払い続けるのは一見厳しいです。
ただこれも、購入したマンションであろうと管理費などで月に数万円払い続ける必要があるし、一軒家でもリフォームの必要がありますよね。
大型マンションなど、築年数が経つにつれて管理費なども上がるため、月に5万円以上もの管理費・修繕積立費がかかる、なんてこともザラ。
こういった費用も含めて考えると、均してしまえば持ち家も賃貸も金額的には大して変わらないという現実があります。
しかも、老後の家は夫婦二人が暮らせればいいので、広さ的に2LDKもあれば充分。
そして70~80歳くらいならば仕事を辞めている場合も多く、住む場所だって自由に選べます。
比較的地価の安い場所にすれば、2LDKのマンションを月5万円くらいで借りることも全然可能でしょう。
ただ・・・
「歳をとっても家を借り続けられるか」の問題は・・・
これだけは怖いところではありますね。。。
持ち家か賃貸かは結局個人の考え方次第で、答えなど無い
以上、僕が賃貸派ということで、賃貸に肩入れしながら書いてきましたが、、、
これらは、あくまで僕の個人的な意見。
冒頭でも書いた通り、正解など誰にもわからないので、当然この考えが正解などとは微塵も思っていません。
何が正しいかは、『時代』や『個人の価値観』によって激変するのですから。
決して「持ち家が間違っている」などと言っているのではなく、「個人的には賃貸の方がメリットが多いと思っているので賃貸でいこうと思う」というだけなので、そこだけは誤解しないでいただければと。